平成28年6月16日、徳島大学は学内の研究者向けにクラウドファンディング報告会を開催しました。
徳島大学では、研究者の研究費獲得手段の一つとして、平成28年4月からクラウドファンディング事業を試行的に行っています。クラウドファンディングは、インターネット等を利用して、研究テーマを社会にわかりやすく説明することにより、広く社会から研究資金を募るしくみです。本事業は、大学が取り組む研究内容について、社会の理解を深める機会にもなると考えており、本邦で初めてクラウドファンディングの対象を学術系とした「academist(アカデミスト)社」の協力を得て、事業を進めています。
今回の報告会は、徳島大学で立ち上げた3件のクラウドファンディングプロジェクトのうち2件が、研究費調達に成功したことを受け、広く学内に本事業を浸透させるために、成功事例の報告を行ったものです。
当日は、野地澄晴学長が、徳島大学がクラウドファンディング事業に取り組む目的や意義、研究費調達における状況などを説明し、引き続きacademist(アカデミスト)社代表取締役柴藤亮介氏が、クラウドファンディングのしくみや成り立ち、他での成功事例等の説明を行いました。その後、徳島大学での実際の成功事例として、三戸太郎准教授(大学院生物資源産業学研究部)が「フタホシコオロギ食用化プロジェクト!」について、また古屋玲准教授(大学院総合科学研究部)が「宇宙における星形成史を辿ってみたい!」プロジェクトについて、研究内容やクラウドファンディングに挑戦するにいたった背景、成功に導くためのポイント等、実体験に基づいた報告を行いました。終了後の質疑応答では、聴講者から多くの質問があり、またアンケートからは、「クラウドファンディングのしくみ、メリットがよくわかった。」、「具体的な事例を聞けて良かった。」、「クラウドファンディングの利用を検討したい。」等の前向きな意見が多く、新たな研究費獲得手段としてのクラウドファンディングへの関心の高さがうかがえました。
徳島大学では、今後もこのクラウドファンディング事業に積極的に取り組み、本学研究内容を広く一般社会にわかりやすく伝えるとともに、研究費等外部資金獲得の多様化を進めていきます。
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挨拶をする野地澄晴徳島大学長
説明をするacademist(アカデミスト)社代表取締役柴藤亮介氏
説明をする三戸太郎准教授
説明をする古屋玲准教授