徳島大学附属図書館は11月21日に、第29回目となる徳島大学附属図書館学術講演会を開催しました。本講演会は、開かれた図書館として地域の関連機関との連携及び学術文化交流を目的として、平成3年の第1回開催から継続的に実施しています。
今回は、徳島大学総合科学部の桑原恵教授、佐原理准教授、塚本章宏准教授の3名を講師に招き、「資料を未来に繋ぎたい ~デジタルアーカイブの可能性~」と題した講演を行いました。
桑原教授からは、歴史資料の原本を保存することの大切さと必要性について、佐原准教授からは、フィルム写真で撮影された資料の保存?継承の意義とデジタル技術による写真のカラー化がもたらす効果について、塚本准教授からは、資料のデジタル化とGIS(地理情報システム)の技術を組み合わせた活用の有用性についてそれぞれ話がありました。さらに、3名が取り組んでいるプロジェクトとして、個人の写真資料を市民の歴史資料として活用すべくデジタルアーカイブの作成を進めていること、プロジェクト支援のためのクラウドファンディングを実施中であることについても紹介がありました。
講演会には、一般市民?学内教職員など約40名を超える参加があり、和紙の耐水性を示す実演や、カラー化された写真の動画など、多彩な内容を楽しみました。
なお、講演会に関連して、講師から提供された写真の展示会も同図書館内資料展示室で開催しています。徳島県立図書館、徳島市立図書館では関連図書の展示を行っています。